【香港ローカルニュース Vol. 80】

コロナウイルス感染関連の最近の動向をお伝えします。

記事はアップルデイリー電子版からの要約です。

『フィリピン人メイドが変異種に感染のため、九龍半島西の高級マンション群Island Harbourviewが強制封鎖に。サイノヴァク科興のワクチン接種センターのナースが感染陽性反応』

更新時間 (HKT): 2021.05.24 02:00

■大角嘴Tai Kok Tsuiにあるマンション群　維港灣Island Harbourviewで住み込みお手伝いさんのフィリピン人女性に感染確認者が出たため、全住人が強制封鎖一斉検疫対象となった。

【アップルデイリー記者】地下鉄ジョーダンの西側方向に当たる九龍半島西にある大角嘴Tai Kok Tsuiで住み込みメイドのフィリピン女性がN501Yのコロナ変異株に感染確認されたが、感染経路は未だ不明。また大角嘴の少し南の官涌Kwun Chungのワクチン接種センターで、接種担当のナースにも陽性反応の出たものが一人出た。医師らはフィリピン人グループに顕在化していない感染連鎖グループがあるものと見ている。

衛生防護センターによれば、新たに感染確認されたフィリピン女性は、前の雇用主の家族と今年二月にパキスタンに行っており、4月3日に戻って､23日まで香港島西營盤Sai Ying Punのラマダシービューホテルで検疫隔離を過ごし、その後前の雇用主の住所で２４－２９日を過ごし、次の雇用主のいるIsland Harbourviewへ移った。

このフィリピン人メイドは4月28日と5月7日にコミュニティーテストセンターでサンプル採取をした時には、陰性だった。5月22日に油麻地（やう・まー・てい）でサンプル採取した際に変異種N501Yの陽性反応が出たが、E484K、L452Rの変異は見つかっておらず、また病状も出ていない。

マンションの住人は、強制検疫隔離されるとそこで供される食べ物が非常に粗末であると聞いているため、21日間の食事を非常に心配している。

一方、官涌室内運動場に設けられたワクチン接種センターで働くナースに陽性反応が出た件で、同センターの医療監督をしている郭宝賢医師の説明によると、そのナースはワクチンを接種する担当であったが、自身はワクチンを受けておらず、22日にセンターの求めに応じて検査をしたところ陽性と判明した。このナースと食事をともにした同僚は濃厚接触者として扱われるが、ワクチン接種センターは規定どおりの消毒・マスク着用をしているため、平常どおりに業務を続けている。

陽性反応のあったフィリピン人メイドは、セントラルの土日にフィリピン人が集まる海沿いのプロムナードやワールドワイドハウス（別名リトル・マニラ、フィリピン人向け雑貨店、食品点などが集中している）に行っており、官涌の陽性反応のナースも自宅は馬鞍山錦禧苑錦榮閣であるが、尖沙嘴（ちむ・さーちょい）尚至メディカルセンターを訪れており、これらの場所も強制検疫対象に入った。

専門家は、「なおも変異種ウイルス感染の事例があれば、外国人の住み込みお手伝いさんに顕在化していない感染連鎖グループがある」とみて、第三回目の強制一斉検査の実施の可能性もあるとしている。また「市民にワクチン接種をしているセンターのナースに陽性反応が出たことは深刻に捕らえるべき事態であり、衛生防護センターは感染可能経路を徹底調査するべきである」と述べている。

この他、シンガポール経由でインドから2月20日に到着した39歳の住み込みメイドは、そのほか4人の外国人メイドと、メイド紹介会社の用意した宿舎に一ヶ月滞在していたが今月になって雇用主の何文田(ほー・まん・てぃん)のマンションに移動したが、21日に陽性反応が見つかった。ウイルス量は少ないが、抗体は陽性だった。

もう一件の事例は、外部からの感染者で、20歳の男性で､5月18日CX881便でアメリカから到着し、リーガルエアポートホテル滞在中、5月21日に発病している。