【香港ローカル ニュース Vol. 42】
日本では、新型コロナウイルス対策で移動制限・店舗営業自粛願いなどが段階的に解除になっていますが、香港ではレストランなどで一度に会食する人数が50人までOKとなるなど制限は緩和されています。しかし元々スペースに余裕のない小規模店舗は、ソーシャルディスタンスが営業回復のネックになっているようです。
▼『父の日』レストランテーブルも1.5メートル間隔を守る状況で商売は弾まず、大人数テーブルの予約は大幅に下がる
更新時間 (HKT): 2020.06.21 19:21
これまでは、多くの市民が父親を連れて「父の日」を外食で祝っていたが、新型コロナとソーシャルディスタンスの制限の下、ちょうど父の日が週末に掛かったにもかかわらず、ビジネスに潤いの出たレストランは多くなかった。膳心小館レストラン店主の林さんは咎めるように、集合制限条例が取り消されても、1.5メートルのソーシャルディスタンスの制限は小規模店舗の収入への影響は甚大で、「小さい店はスペースもあまりないのに、テーブルをいくつ置けると思っているのか」と怒りの色を隠せない。
林さんは、集合制限条例が緩和されても、1.5メートルのソーシャルディスタンスは依然として有効なため、レストランの8人掛けテーブルは、以前なら14テーブルが置けたが今は9テーブルのみ。2人掛け~4人掛けのテーブルも7〜8テーブルほど減らしたと言っている。小さい店はそもそもスペースに余裕がないのでレストランの収容キャパは影響が大きい。「だから集合制限条例が緩和になったって、大した助けにはならんのです」。
今年の父の日のテーブル予約状況を聞かれると、林さんの答えは、以前の半分近くに減っており、大テーブル予約は去年よりも少なく、2~4人のテーブル予約は増えたという。父の日ともなれば、以前なら子供からお年寄りまで家族総出で外食して祝うのが常だったが、新型コロナウイルス流行の今は、市民のふところも小さくなったようでもあり、またお年寄りや家族が感染することを恐れて、外食する消費意欲が落ちており、大テーブルを予約する人は更に激減している。
集合制限条例緩和の後、心地よく食事できると市民の声も
父の日を家族7人の外食で祝いに来た鍾さんは、集合制限条例が緩和されて外食する意欲が高まったと述べる。鍾さんは新型コロナの危険の厳しかった時期に、感染する心配だけでなく、友人家族と外食するときに間を空けなければいけなかったので、「なかなか食事を楽しむ気になれませんでした」とすると同時に、集合制限条例が緩和されて、制限事項が減り、食事も心地よくできるようになり、父の日も「だから外出して来たんです。両親に料理する苦労をもう掛けなくて済みますし」と言っている。
出典:『蘋果日報』6月21日
https://hk.news.appledaily.com/local/20200621/2MQHZ4W2URC2JYCL2RF7QQCJI4/
▼6月21日から26日までの主なニュース:
○「香港版国家安全保護法の違反は最高で10年の禁固刑で、大陸よりも軽い」と政治協商委員の譚耀宗の弁。
○「香港国安法」、全人代で可決前は条文が公開されていないことに、各方面から論議が起きる。現在公開されているのは、草案の要約のみ。
○培正中学<バプテスト教会系の名門中学・高校>の副校長が「国安法」反対の署名運動に関与している教育局に通報があったが、香港教育專業人員協會(Hong Kong Professional Teachers Union)は教育活動に影響がなく、個人の言論は尊重すると答弁。
○6月25日〔旧暦の端午の節句で公休日〕元朗 Yuen Long(ユン・ロン, ニューテリトリーズの北西の郊外住宅地)のショッピングモールYOHO MALLで民主化要求の集合活動。平服警官が数名の市民を逮捕。
○25日 5月末にフィリピンで脳溢血を起こした55歳香港人男性が、23日に香港へチャーター機で戻った後、新型コロナ感染確認された。高熱で敗血症を起こして25日早朝に死去。感染確認者1180例目、死亡者としては8人目。