【香港ローカル ニュース Vol. 33】

ほぼロックダウンに近い、都市の封鎖に向かう香港。香港市民で主に欧米から帰還した人々が新たな感染クラスターを引き起こすことを阻止するため、人と人が密接に接触する可能性が高いバーや飲食店に抜き打ち検疫検査が入るようになりました。

【集合制限令】食物環境衛生署(以下、食環署)が警察巡査とともに3,200軒あまりのレストランをチェック。延べ280の注意勧告を発する。主な違反点は、「客の体温チェックをしていない」、「テーブル間の距離が近すぎる」。

警官が飲食店をサンプリング抜き打ち調査する様子

香港政府は新型コロナウイルス蔓延の事態を受けて、先ごろ飲食店へ向けて6つの規定を発表したが、これにはテーブル間は1.5メートルを空けること、各テーブルの着席は4人を超えてはならないことが含まれている。29日午後6時から発効したこの新条例に基づき、食環境署は3,200軒あまりのレストランを訪れて、280件の注意勧告を発した。

香港政府の行政会議がこの『疫病予防制御条例』(原文:《預防及控制疾病條例》)を採択してから、酒類販売ライセンスを持つレストラン・バー・カフェなどは6つの規定を遵守することになった。これには、飲食店で提供する座席は通常の座席数の半分を超えてはならず、テーブル間は1.5メートルの距離を置くこと或いはパーテーションを設けること、各テーブルは4人を越えてはならないこと、レストラン内では客も従業員もマスクを掛けること(食べる時は外しても食べ終わってレストランに留まる時はマスクをまた掛けなおすこと)、客はレストランに入る前に体温チェックを受けること、消毒ジェルを備えて客がレストランに入る際に使ってもらうことなどを含む。

出典:立場新聞 The Stand News 3月30日付

https://www.thestandnews.com/society/%E9%99%90%E8%81%9A%E4%BB%A4-%E9%A3%9F%E7%92%B0%E7%BD%B2%E5%85%B1%E5%B7%A1%E6%9F%A5%E9%80%BE-3200-%E9%96%93%E9%A4%90%E5%BB%B3-%E7%99%BC-280-%E6%AC%A1%E5%8B%B8%E7%B1%B2-%E4%B8%BB%E8%A6%81%E6%B6%89%E7%84%A1%E6%8E%A2%E7%86%B1-%E6%9E%B1%E5%A4%AA%E8%BF%91/

【NOW新聞台】食環署の職員が連夜レストランを回り、新条例が遵守されているかをチェック。

▲尖沙咀チムサーチョイの麼地道モディ・ロード一体の飲食店を巡回。違反が見つかれば最高罰金5万ドル禁固刑6ヶ月の処罰。

食物環境衛生署職員と暴徒対策機動警官が尖沙咀(チムサーチョイ)の麼地道(モディ・ロード)一体のバー・飲食店を巡回し、新条例が守られているかをチェックした。座席容量の半分のみを提供することも含め、食環署の職員はバーの責任者の資料を登録した。逆にバーの従業員が食環署の職員と警官らが店内に入る前に、体温チェックをする場面も見られた。

出典:【NOW新聞台】 

https://news.now.com/home/local/player?newsId=386063

【新型コロナウイルス】感染確認者50名が病院収容待ち状態。病院は飽和状態のため、仮設病床で隔離。

▲プリンスオブウェールズ病院は救急外来の外に早々にテントを張り、救急選別のカテゴリーIIIの新規受付者にあてがっている。公立病院のベッドは飽和状態で、感染確認者であっても即時入院が出来なくなっている。

 香港での武漢肺炎感染確認者の数は引き続き増加の一途で、毎日数十の感染確認が出ている。医院管理局でも認めているように、公立病院の隔離病棟は既に定員オーバーとなっており、毎日数十名の感染確認者が入院させてもらえる順番を待っている。報道によると、海外から香港に戻って来た留学生で自宅隔離の間に感染確認された者が一日半待っても入院が手配してもらえないケースがあるという。

医院管理局は、 病状が改善した人・病状が軽微な感染確認者を、普通病棟を改装した臨時隔離病棟に移し、本来の隔離病棟を今後の新規感染確認者の為に空けておくことも考慮しているとのこと。

ケーブルTVニュースチャンネルの報道によると、ヨーロッパから戻った女子留学生は自宅隔離期間中に一次段階の感染が確認されたが、一日半待っても救急車で病院への搬送が受けられず、そのまま自宅隔離の状態だという。当該学生の母親である陳さん(仮名)は、「救急車がいつになったら来るのかも答えられないと言われた。一日半待っても救急車の影も見えないんです」と語る。

19名が24時間以上の待ち時間を強いられる
  衛生防護センターの昨晩(3月29日)発表の感染確認者の資料によると、病院搬送されても「入院待ち」は50件に達しており、そのうち19件は既に24時間待たされている。医院管理局の行政総裁の何婉霞は昨日感染症のブリーフィング記者会見で公立病院の隔離病床と隔離病棟の使用率はそれぞれ62%と74%に達しており、残る隔離病棟はICU集中治療室と小児科であって、それゆえ成人内科隔離病棟は「患者受入数で用量オーバー」であると発表している。現在でも毎日数十名の新規感染確認者が入院待ちをしているが、委員管理局は自宅隔離を勧めるものではなく、早急に患者の入院を手配する意向であると表明している。

 一日待っても入院できない感染者がいることを問い詰められて、何総裁は「大部分の患者は一日以内にベッドを手配されているが、一部の患者には長く待つ場合もある」ことを認めた。更に来週400のベッドが改装された臨時隔離病床で使用開始されるが、これも新規感染確認者がこのまま急増すれば、臨時隔離病床もすぐに埋まってしまう。香港が外国の例のように「医療崩壊」するような状況にならないことを祈るばかりだ。

 公共医療医師協会の会長の馬仲儀はコメントの中で、ここ最近毎日を巡回しているが、これはどのようにベッド移転をするかを決定するためだと述べている。状況は逼迫しており、「毎朝数十人がベッドの空くのを待っている」。同女史の指摘するところでは、臨時隔離病棟はドアが一つのみで、フィルター施設・換気扇を取り付けてあるものの、医療従事者にも危険がある。病状が軽微な者には退院してもらう、あるいは自宅治療してもらうこともあるのかとの問いに、同女史は「香港は生活環境が手狭であるので、在宅治療には適さない」と回答している。

出典1:蘋果日報 電子版https://hk.news.appledaily.com/local/20200330/TGXSGIRTDBGVYXY6227264J5GI/

出典2:TOPicks

https://topick.hket.com/article/2604077/%E3%80%90%E6%96%B0%E5%86%A0%E8%82%BA%E7%82%8E%E3%80%91%E9%86%AB%E7%AE%A1%E5%B1%80%E5%90%91%E7%A2%BA%E8%A8%BA%E4%BD%86%E6%9C%AA%E8%83%BD%E5%8D%B3%E6%99%82%E5%85%A5%E9%99%A2%E7%9A%84%E7%97%85%E4%BA%BA%E8%87%B4%E6%AD%89