【香港ローカル ニュース Vol. 17】
【香港ローカル ニュース Vol. 17】
民主派が圧勝の2019年11月区議会選挙
2019年区議会選挙は、過去最高の71.2%の投票率、投票者も294万人を超えるという、まさに民意を示す選挙となり、民主派陣営の圧勝、建制派陣営（親中保守）が惨敗という結果になりました。全452の議席のうち、86%に当たる388席において、民主派陣営の議員が当選し、これまで圧倒的優勢だった建制派陣営は325席から58席に転落しました。
イギリス植民地時代から、平均的な香港人は政治に無関心でしたが、今年の2月に提出された逃亡犯引渡条例改定に対する法曹界の反対の声は、夏から一般市民全体へ波及し、香港の社会だけに留まらず、中国中央政府やアメリカ政府も看過できない状況になりました。
一部では、延期されるのではないかと言われていた区議会議員の選挙が11月24日（日）に行われ、民意を直接反映することの出来る議員投票の結果は、空前の70%を超える投票率を記録しました。
夏から続く民主化運動の要求の一つに、「真の二大普通直接選挙」（普通選挙 = 直接選挙）が掲げられていましたが、これは、今回の区議会議員選挙と、現在は間接選挙でしか行えない行政長官の選挙を指すものです。現行の法律では、行政長官の選出は普通選挙で出来ませんが、今回の選挙で民主派陣営の議員が圧勝したため、2021年の行政長官の間接選挙に大きな影響を与えることができると期待されています。
区議会の議員選挙は、香港の一般市民が投票します。香港行政長官は、四つの分野の合計1,200人の選挙委員によって選び出されます。したがって行政長官は、市民の直接投票によって決まるわけではありません。1,200人の選挙委員のうち立法議員に割り振られている117の枠を民主派が掌握する可能性が高いため、行政長官の選挙に民意を反映できると期待されています。
区議会は、香港・九龍・新界・離島の四つの地域を、18に分けたもので、次のとおりです。
【香港島】中西區, 灣仔區, 東區, 南區
【九龍】油尖旺區, 深水埗區, 九龍城區, 黃大仙區, 觀塘區
【新界】荃灣區, 屯門區, 元朗區, 北區, 大埔區, 西貢區, 沙田區, 葵青區
【離島(=ラマ島、長州島、ランタウ島など)】離島區
＜立場新聞 Stand Newsから 25日午前11時までの開票状況 ＞
2019年区議会選挙は、過去最高の71.2%の投票率、投票者も294万人を超えるという、まさに民意を示す選挙となり、民主派陣営の圧勝、建制派陣営（親中保守）が惨敗という結果になった。全452の議席のうち、86%に当たる388席が民主派陣営議員の当選。これまで圧倒的優勢だった建制派陣営は325席から58席に転落。18ある選挙区のうち、現任議員の多い離島区以外、17の選挙区はみな民主派陣営の圧勝となった。
まだ集計の終わっていない觀塘、藍田を除くと、現時点で民主派陣営は388の議席を獲得している。区議会選挙開始以来、建制派陣営は58議席に留まり、これまで最大の敗北状況であり、個々の政党で最も有力だった民建聯はほぼ全滅、６名の現職議員のうちわずか２名が連投という結果になった。
区議会に続いて、次の立法議会職能別議会は、これもまた区議会全体の議員間と重なるため、民主派に有利となる。行政長官選挙委員1200人のうち117人は、これも区議会議員の間での相互選挙となるので、民主派陣営は今回の大勝により2021年の行政長官選挙委員の117議席を全て押えることになるだろう。
出典：
＜東方日報電子版から＞
香港区議会選挙は、日曜日の投票日最後まで各候補者が票数獲得のため街頭で呼びかけた。現任の議員の姿も、また先に『逃亡犯条例』改定反対の香港人を応援する台湾での活動に参加した時に赤いペンキを投げかけられた、歌手の何韻詩（デニス・ホー）も、民主派側の声援に現れた。何韻詩は、7月に黄之鋒（ジョシュア・ウォン）とともに国連人権委員会でのスピーチも行っている。
出典：
https://orientaldaily.on.cc/cnt/news/20191125/00176_003.html
＜学生父兄らが催涙ガス成分を公開しない警察に不満のデモ＞
【Nowニュースチャンネル】ネット版 11月23日13:52より
学生の父母らが、警察が催涙ガスの成分を公開しないことを非難
デモを通じて、警察が催涙ガスの使用を止めないことに非難の声を上げている。催涙ガスに被弾した子供は、皮膚や目の問題が出ており、警察がガスの成分を発表しないため、適切な処置が受けられずにいる。
数十名の父兄と児童が、九龍塘 Kowloon Tong 学区で行進を行った。警察側の度重なる、健康被害になりかねない催涙弾発射への抗議を込めて防毒マスクをつけていた。
噂では、催涙ガスには化学兵器としてのダイオキシンなどが含まれていると言われており、人体に危害を及ぼす催涙ガスの使用反対と、合わせて「五大訴求」のポスターを掲げており、父兄代表の発起人は、「催涙ガスの残留物が学校に及ぼす影響を、香港政府は顧慮していない」という批判を含め、行政長官への訴状を書いている。
デモは九龍塘ラサール小学校に着いて、特に大きな問題もなく、散会した。集会は、警察からの反対無しの通知書を事前に入手した合法的なものであったが、沿道に配備されていた警官との衝突は見られなかった。
出典：